すっぱちゃっぷす☆
「美川ぁぁぁああ!!
大丈夫だ!!自分を信じろ!!
おめぇなら出来る!!!」
広いグラウンドいっぱいにムナの声が響いた。
緊張のあまり泣きそうな美川さんは、ムナを振り返った。
ムナは美川さんに大きく頷く。
それに答えるように、美川さんもゆっくり頷くと
美川さんは立ち姿勢からクラウチングスタートの姿勢に切り替えた。
《位置について、ヨーイ…》
マイクを持った審判の声に、グラウンドが静まりかえる。
そして―――…
パ―――――ンッ!!!
空砲の音が大きく弾けると、それを合図に第一走者たちが一気に走り出した。
ワ―――――――…!!!
それと同時に、割れんばかりの声援がグラウンドに溢れた。