相愛性理論
教室での固さが消え、やわらかい感じ。緊張が解けたのかな。
そう言おうとすると、

「ふぃーちゃんだけ、みんなとちょっと違ったね」
先に隣から声がした。
「え?」
「悪気は無いって分かってるんだけどね、ちょっとああいう子達は苦手。ふぃーちゃんはクールで落ち着いていたでしょう?」

あぁ、あたし達、似てるのかも。ちょっと自惚れた。

「あたしも」
言って笑った。
「美々が来た時は騒いだけど、何年たってもあの雰囲気は慣れないの。」
「ふぃーちゃんは、しゃべり方も普通」
くすっと今度は美々が笑った。
「日本のお嬢様方の話し方って、本で読んだり父に聞いたりしたけど、慣れないわ」
「分かる分かる」


「だからわたし、1番ふぃーちゃんと仲良くなりたいって思ってたの」

…嬉しいこと言ってくれる。
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