バカなキミ。



そしてすぐに、名前が何だっけ?と悩んだ。

あっ・・・岡本秀哉だったはず。

「桐谷?」

あたしは急に『桐谷?』って呼ばれたからビックリして寿命が縮まった。

「何かな?」

「何か悩んでない?」

「そう・・・?」

岡本くんは苦手なタイプ。
だって仲良くしたら、女子にイジメられそうだもん。
そんなん絶対イヤ。

あたしは平凡に暮らしたいの。

あたしは席を立って心友の高坂麗のもとに向かった。
友達はいないけど、心友はいるからね?

「おぉ-理彩災難だね」

「うん・・・麗は彼氏が近くにいるからいいよね」

麗は頭も良いし、スポーツも万能、顔だって美人。
だから彼氏なんてすぐに出来ちゃう。
あたしとは大違い。

「それってオレのこと?」

「浩太!これから1ヶ月、隣、よろしくね?」

おい。
イチャイチャすんなよぉ・・・。

この方こそ麗の彼氏様藤堂浩太。

浩太くんは岡本くんの次にイケメン。
この二人はいわゆる【美男美女】なんだな・・・。

あたしは邪魔しないように賑やかな岡本くんの隣の席に戻った。
席についた瞬間寝ました。

でも・・・

「桐谷さん席交換して?」

「ごめん、あたし後ろの窓際狙ってたから」

キッパリ断った。

「あんた脈あるでしょ?秀哉に」

「ないないない」

笑いながら答えた。
だって事実だし。

まっいくら言われても席は変わらない。
ってかさ、岡本くんがどけばいいじゃん。







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