オレンジの彼。
「…
…
…
って?マ、マネージャー?」
一瞬、何を言われたか理解できなかった。
「そっ!マネージャー♪」
「む、無理ですよ?あたしに出来るわけないじゃないですか」
「だーいじょうぶ、大丈夫!!」
「いえ、でも…」
貴重な放課後がなくなってしまう。
それに休みだって毎日来なければ行けない。
「それにさ、」
急ににこにことした表情に変わった先輩。
「桐谷健吾ともっと近づけるチャンスでしょ?」
「…!!それは…」
「桐谷くんって人気あるもんね。イケメンだし、有名人だしね」
意地悪く微笑む先輩。
「桐谷くんも、しぃちゃんがマネージャーだと嬉しいんだと思うんだけど。…もちろん俺もね」
うぅ…。
今言っていたことが本当ならば最後の先輩の言葉を抜けば断る理由なんてない。
あたしがマネージャーをすると、きっと健ちゃんが嫌がる。
けど…近づきたい!!と思う気持ちのが勝ってしまった。