オレンジの彼。
「あたしで力になれるなら…」
「マジ!?やった、決まりね」
「ええっと、はい」
先輩の押しに負けて渋々引き受けた。
…半分はやりたいって気持ちもあったけど。
「明日の放課後さっそく来てれない?」
「明日、ですか?」
「都合が悪いならいつでも構わないけど、なるべく早いほうがいいかも」
「そう…ですか。じゃあ明日から出ます」
「分かったよ。体育館にバスケ部の奴と来てくんない?なんなら俺が迎えにいくけど?」
にっこりと微笑む先輩をスルーして、
「大丈夫です。心配しないで下さい」
と校門を出た。