オレンジの彼。

一人ぽつんと寂しく残ってしまった。


マネージャーになったのは、まぁいいとして一体何すればいいの？？
教えてもらおうにも、あたし以外にマネージャーはいない。


それに…
結城先輩も朔斗もバスケしてるし。


一体何すればいいのよー！？



あたしはとりあえず、体育館の中を見回した。


仕事…

仕事…


「あっ、悪ぃ!!」

「おい!!何処投げてんだよ!!」

先輩？達が何か揉めている。


「悪かったって！このボール滑るんだよ」

「言い訳は良いからもどるぞ」

「な‼誰が言い訳だ!!」

「はいはい」

先輩？達は、輪の中へと戻っていった。



ボールが滑る？
ボールを磨いたら、良いのかな？


あたしは体育器具室の中に入ってボール籠を探す。


「うわっ!!…くしゅん、何ここ!?ホコリっぽい…」

ゴホ、ゴホッと止むことのない咳が出た。



「ボール、ボールっと…ゴホッ」

周りをキョロキョロしながら、奥の方へと進んで行く。


ギャ！蜘蛛の巣!!
ひゃ～…、隅には何らかの死体…。

ぶるっと身体が震えた。