オレンジの彼。
はぁーとため息をついている朔斗。
「だから、暴れんなって!!お前軽いんだから、すぐ保健室連れてってやるよ」
「……////」
なんでそんなことがさらっと言えちゃうかな?
多分、今あたしすっごく顔赤いと思う。
あたしは大人しく、朔斗の背中に身体を預けた。
「よしよし、大人しくなったな。んじゃあ、ちゃんと捕まってろよ?」
そう言って器具庫から出た。
体育館では、まだみんなバスケをしている。
当たり前だけど。
「しぃちゃん!!どうしたの?」
結城先輩が慌てて駆け寄って来た。
「ちょっと転んじゃって…」
えへへとでもいうような軽いノリでいった。
ここは人が多くて目立つ。
出来れば早く保健室に行きたいんだけど。
「俺がおんぶしてあげようか♪」
あたしに背中を見せる先輩。
「朔斗が居るんで、いいです」
「えー」
拗ねる先輩を軽く睨む。
「朔斗、早く行こ!!」
「おお」
ぐちぐちいってる先輩を無視して、保健室へと向かった。