オレンジの彼。
★危険な保健室
ーー保健室。
「失礼します」
…あれ?
あいにく、先生はいなかった。
「座れ」
椅子の上にあたしを座らせると荒々しく棚の中を探っている。
「何してるの?」
「救急箱探してんだよ!!あっ、あった‼ほら、足見せろ。おもいっきり打っただろ?」
あたしの隣にドカッと座り、救急箱から湿布を出すとあたしの耳元で囁いた。
「脱げよ」
…は?
今のはあたしの聞き間違えですか?
今、とてつもなく変な発言が聞こえたような…。
「な、な、な、なんて?」
「2回も言わせたいの?」
ニヤリと口元を上げて笑っている。
一気にあたしの顔が熱くなるのが分かった。
「…エロいこと想像してんじゃねぇよ。」
「し、し、し、してないし!!」
「ぷ。んなムキになんなよ」
くくくっとお腹を抱えながら笑っている朔斗。
「靴下脱げってことなんだけど、なに想像したの?しぃちゃん♪」