オレンジの彼。
急に立ち上がって椅子を片づける。
「じゃあ、帰るか!!」
「…え?」
「なんだよ、帰らねぇのか?」
ため息混じりに言う。
「部活は!?」
「その足じゃいるだけ邪魔だ‼」
「…うっ」
確かに邪魔かもしれないけど、初日に帰るのは駄目でしょう…。
「それに…、俺の言うことは、絶対でしょ?」
「…」
あたしは黙って頷くことしか出来なかった。
「乗れ」
また、ですか?
「い…」
「俺の言うこ…」
「分かった!!」
渋々、朔斗の背中に乗った。