オレンジの彼。
★ボーイフレンド
ゆっくりと後ろを振り向くと、
そこにはすこしびっくりしているようにも、ニヤけているようにもとれる笑顔で立っていた。
「お、お母さん!!」
そう言った時、朔斗は少し驚いたような表情をしていた。
お母さんは、あたしと朔斗を交互にみて、少し微笑んでから
「カレーは好き?」
と、朔斗に質問をした。
あたしと朔斗は、びっくりして目を見開く。
「あ、好きです」
「甘口派かしら?しぃは、辛口しか食べないのよね」
「あ、辛口が好きです」
少し戸惑いながらも、しっかり質問に答えている朔斗。
「本当!?」
満面の笑みを見せて。
「今日うち、カレーなの!!良かったら、食べて行って。」
「いえ、遠慮…」
「ほら、こっちよ‼わざわざありがとうね。」
朔斗の話を聞かずに腕を引っ張り、強制的に連れて行かれた。