オレンジの彼。


朔斗、ありがとう!!


「あら~、照れなくても良いのに」

「いや、本当に!!」

朔斗はお母さんと真智子さんにしっかり説明をしてくれた。

多分、信じてないだろうけど…。


「ご馳走さまでした!!」

そう言って、朔斗は立ち上がった。


「あら?もう帰るの?」

「すいません。ちょっと用事があるんで」

「そう。じゃあ仕方ないわね。また遠慮せずに遊びにきてね」

「はい!!お邪魔しました」

軽く会釈をしながら家を出て行った。


「ちょっと、しぃ?!」

「ん?なに?」

朔斗が帰った後、お母さんが慌てて言う。


「下までで良いから送ってあげなさいよ」

「…あたし、足怪我してる」

「おら?そうなの!?だったら仕方ないわね…」

お母さんは、すぐに真智子さん達のところへ戻って行った。

あたしも、自分の部屋へと戻った。



< 36 / 84 >

この作品をシェア

pagetop