オレンジの彼。
俺が馬鹿?
意味わかんねー。
俺、一応学年トップだぜ?
「意味わかんねーよ‼俺のどこが馬鹿なんだよ‼」
「そういうとこよ」
はあっとため息を吐いて言う。
「健吾、恋愛に意地を張ってちゃ駄目よ。さっき、しぃちゃんと朔斗くんを見てどう思った?嫌だったんじゃないの?」
「…」
俺は言葉に詰まった。
「素直になりなさい。好きなら、好きでいいのよ。あたしは、あんたの味方だからね。」
母さんの言葉を聞いて、迷った。
俺がしぃを好き?
確かに可愛いくて、いい奴だ。
だけど、恋愛感情か?って聞かれたら違う気がする。
でも、
朔斗が隣に座っていたのは腹が立った。
ムカついた。イライラした。
それが…
すきってことなのか?
俺には、わかんねー。
「まあ…、そんなに難しく考えなくていいのよ。健吾にもいずれ、ちゃんと分かるから。」
そう言って、俺の頭を撫でた。
「何すんだよ‼」
母さんの手を払いのけた。
「健吾っ、しぃちゃんを取り返せ~‼」
大笑いしながら、部屋から出て行った。