オレンジの彼。

朔斗☆said〜


絶対、負けねえ。
勝って俺は正直になる。


ちゃんと謝る。



あいつが健吾のこと好きでも構わない。
ただ、俺がお前のこと好きなことも許して?


詩織に諦めろって言うなら、俺は諦めたって構わない。


「先に、10本決めた方が勝ちだ!いいな?」

「ああ、」

「健吾、お前が先行で良いぜ」

「わかった。」


コートの丁度真ん中に立つ。
そして、静かに時間が流れる。


「よーいっ、ドン!」


健吾が思いっきり突っ込んでくる。

うっ!
やっぱり背が高いだけあって、余裕で突っ込まれるな。


くそっ!
絶対、止める!!


健吾は少々強引に突っ込んできて、俺の頭の上を越してシュートを決めた。


「1本目」

人差し指を立ててこっちをみる。


「っくそ!まだまだ、これからだ」


俺は、小さくドリブルを固めて隙を狙う。

…さすが、健吾だ。
そう簡単に隙を作らない。

でも、スピードなら!


俺は、一気に突っ込んでそのままシュートした。
スパッと音を立ててゴールにはいった。





< 71 / 84 >

この作品をシェア

pagetop