オレンジの彼。
朔斗☆said〜
絶対、負けねえ。
勝って俺は正直になる。
ちゃんと謝る。
あいつが健吾のこと好きでも構わない。
ただ、俺がお前のこと好きなことも許して?
詩織に諦めろって言うなら、俺は諦めたって構わない。
「先に、10本決めた方が勝ちだ!いいな?」
「ああ、」
「健吾、お前が先行で良いぜ」
「わかった。」
コートの丁度真ん中に立つ。
そして、静かに時間が流れる。
「よーいっ、ドン!」
健吾が思いっきり突っ込んでくる。
うっ!
やっぱり背が高いだけあって、余裕で突っ込まれるな。
くそっ!
絶対、止める!!
健吾は少々強引に突っ込んできて、俺の頭の上を越してシュートを決めた。
「1本目」
人差し指を立ててこっちをみる。
「っくそ!まだまだ、これからだ」
俺は、小さくドリブルを固めて隙を狙う。
…さすが、健吾だ。
そう簡単に隙を作らない。
でも、スピードなら!
俺は、一気に突っ込んでそのままシュートした。
スパッと音を立ててゴールにはいった。