オレンジの彼。
急に、健吾の目付きが変わった。
本気だ。
だけど、俺だって負けるわけにはいかない。
うっ!
強引に突っ込んでくる健吾を懸命に抑える。
「朔斗、お前も1つ忘れてるぜ?」
「は?」
いきなり振り返ってリングの真ん中に直接ボールを叩き込んだ。
ダンクだ。スラムダンク。
「健吾、お前…、」
「同点だな?」
「ああ」
ダンクなんて並大抵の奴ができる技じゃねえ。
あいつも、隠してやがったな。
「健吾、これを決めたら俺の勝ちだ。」
「…ああ」
「遠慮なく生かしてもらうぜ?」
健吾は口元をあげて、
「望むところだ…」
と呟いた。
絶対負けねえ!!