空からの奇跡
「ってな訳で、祐ちゃんに協力していただく事になりました。」
昼休み
あず姉に朝の出来事を話していた。
「前川くんだっけ?何かキャラ凄いね」
「外見と全然合って無かった」
笑いながら瑠菜がそう言った突如、後ろに凄い気配を感じたのか、2人同時に振り向いた。
「藤川、行くぞ」
「...え?」
「えっと...名前わかんねえけど、そこの人、藤川借りるね」
名前わかんねえって、失礼すぎじゃん!!
「どおぞ」
祐ちゃんに腕をぐいっと引っ張られながら廊下を小走りで駆け抜ける。
「ちょ、祐ちゃん?どこ行くの?!」
瑠菜が何を言っても聞く耳もたず、祐ちゃんはそのまま走るだけだった。