先生とわたし
 



『お仕事だもん』

『きっと忙しいんだ』

『しょうがない』

『でも返信欲しい』

『わたしのこと、忘れちゃった?』


授業を行う藤谷を見ているとそんな思いが渦巻いて、無意識に変な顔になった。



「か、かしわ?どしたの、眉間にシワ寄ってるよ?」



隣の席の女友達が小さな声で柏に話しかける。


「……なんでもないよぅ…」


「………」

眉間にシワを寄せていたかと思えば、今度は涙目になる柏。



つい、友達は絶句した。




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