インプラント
「探そう」




短く言い放った男は歩き始めた。




目的を持った確かな足取りで

向かった先に見えてきた物は




薬局の看板。

迷いなく男は店の中に入っていく。




薬局はいわば昭和の佇まい。

昨今のドラッグストアとは違いうす暗く




薬の臭いが鼻につく。




「いらっしゃい」




店の奥から白衣を着た老人が声をかける。

左手が細かく震えている。




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