インプラント
「やっと来たか。それでわしの極上のプレゼントはどうじゃった?」




それを聞いて笑いだす男。




「最高だった。最高のプレゼントだったよ。

でも今気がついたんだ」




男は老人をじっと見つめる。




「俺はこんなところにいてる場合じゃないってね」




老人は黙ってうなずく。




「それに気がついたってことはもう終わりだってことだな」




「ああ、終わりだ」




短い言葉で男が言葉を返す。




それを聞いた老人は懐から赤い薬を一錠取り出し

男に渡した。




それを黙って受け取る男。

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