半熟cherryⅡ
「ま、平手打ちは授業料だと思うしかないわね」
一美センセイがテーブルに並んだ空いたジョッキを片付けながら言う。
『…ずいぶん高い授業料ッスね』
後にも先にも。
女に殴られたなんて初めてだよ。
まったく。
…小さくため息を吐いた俺。
そんな俺を見てた一美センセイは。
怖いくらい“ニッコリ”微笑むと言葉を続けた。
「もし、茜に平手打ちされるようなことしたら。
私は“グー”で殴るからね」
か、一美センセイ…。
目が笑ってない…。
『…心得ておきます…』
そんな俺と一美センセイのやりとりを見てた茜は。
楽しそうに小さく笑った。