半熟cherryⅡ
「つーかまーえたッ♪」
『んなッ?!』
彼女は。
倒れこんだ俺の腹の上に馬乗りになった。
…もー…マジでカンベンしてよ…。
だいたい“試しにキス”のはずが。
なんで俺、組み敷かれてるワケ…?
逃げる気も失せてきて。
腹の上に乗った彼女を見上げ。
上半身を起こそうとした。
…が、時すでに遅し。
彼女の唇で俺の唇は塞がれていた。
“俺のキスが巧いか”
そんなのを確かめるようなキスじゃない。
誘うように、煽るように。
隙間から触れてくる舌が動く。
さっきまで食べてたプリンの甘さと。
彼女の唇の甘さが俺の脳内を溶かしていく。
それでも彼女の動きに答えずにいたら。
「……ん…ッ…」
甘く痺れるような吐息と共に。
もっと深く。
もっと奥まで差し込んできた。
…俺だって“オトコ”だよ?
こんなんされたら。
止められるワケないじゃん…。