半熟cherryⅡ
“クッ”と頭を引いて。
彼女の唇との間に僅かな隙間を作る。
『…茜サンが、悪いんだからな…』
そう言い訳がましく呟くと。
彼女の後頭部の髪に触れ。
今度は俺の方から唇を塞いだ。
「…ンッ…」
声にならない甘い囁きが。
耳を擽る。
止まんないし。
止められない。
少しずつ体をずらして上半身を起こしていく。
それに合わせて彼女を腹の上から膝の上に移動させた。
彼女の唇から離れることができない。
離れたくない。
空いている方の手は
彼女の背中から腰をなぞっていく。
触れる角度を変えるのに唇が離れた瞬間。
「…止めないで…」
彼女はそう言って。
俺の背中に腕を回した。