半熟cherryⅡ
ピンポーン。
「……………………」
『……………………』
来客を知らせる音に。
動きが止まる。
…つーか、無視デショ?
俺、止まんねぇもん。
勝手にそう決めて。
再び唇を寄せた。
…はずだった。
「だッ、誰か来たみたい…」
そう言って顔を逸らされた。
『…そんなん放っとけ』
俺は止まんねぇんだっつーの。
…まぁ、止めるつもりも毛頭ないケド。
もう本能のままに動いていた俺には。
自制心が遠くに行ってしまっていた。
「…ッ!!ダメッ!!」
“グッ”と胸を押されて緩んだ腕の中から。
茜はスルリと抜け出て。
インターホンまで小走りで行ってしまった。