半熟cherryⅡ
『……………は?』
覗き込んだモニターに映った姿に。
思わず声が出てしまった。
…なんで?
なんで“コイツ”がココに来んの?
こんな時間にコイツがココに来る理由なんてどこにある?
まして。
なんでコイツが茜のウチを知ってるんだ?
目の前がグルグルする。
頭ン中がクラクラする。
「…話すことなんて、何もないです」
背後に立つ俺に気が付いたのか。
茜の声が急に小さくなった。
「学校で話せる話じゃないから来たのに。
ずいぶん冷たいね」
モニターには。
おどけたように笑う姿が見える。
「私には、学校で話せない話なんてないですから」
「…ふぅん」
そう言って。
手に持っていたバッグから何かを出した。
「…コレ、なぁんだ?」
何かを手にし。
モニターに映っていたのは。
…担任の杉原だった。