半熟cherryⅡ
「だって週末のお泊まりだろ?!
“あの郁”がなにもしないワケがナイ!!」
…おい、涼真。
金曜日はお前が俺を煽ったんだぞ?
覚えてねぇのか?
それに。
俺を“下半身人間”みたいな言い方しないでクダサイ。
お前よりは立派に理性が働いてるよ。
『…バカ涼真…』
俺は呆れてため息を洩らした。
…しかし茜のヤツ。
“先生”だ“生徒”だって。
そんなのはつきあう前からわかってたコトだ。
それを承知で好きになったんじゃねぇのかよ。
今さら何言ってんだよ。
そう思う反面。
茜は俺といるトキに。
ずっとそんな気持ちを抱えてたのかと思うと。
それはそれで。
申し訳ない気持ちになる。
「…なんか、あった…?」
そう言葉を発した涼真には。
さっきまでのふざけた空気はなくて。
ちょっと眉間にシワを寄せていた。