半熟cherryⅡ
『…なに?』
駈けてきた涼真の手にも。
白い封筒が握られていた。
「…見たか?」
『…や、まだ見てない』
手に持っている黒いオーラを纏った白い封筒。
“まだ見てない”んじゃなくて。
“見たくない”んだ。
「…………………」
何かを言おうとしてる涼真の表情が。
なにかよくないコトがあったように思えてならない。
ますます開けたくなくなってきた。
…この封筒。
でも。
中身を見ないコトには。
俺が第六感的に感じた“見たくない”根拠も。
目の前で涼真が複雑な表情をしている理由もわからない。
一度“ギュッ”と目を瞑ると。
封筒の封を切った。
…ん…?
なんか違う…。
封を切ったトキ。
何かいつもと違う違和感を感じた。