半熟cherryⅡ
でもその違和感の正体より。
封筒の中身の方に意識が集中した。
『…なんで、…』
中身は写真。
それはいつもと変わらない。
でも。
写っているモノが違った。
“俺と涼真”じゃない。
“茜のマンションに入っていく俺”だ。
『…涼真の中身は…?』
「…俺のは写真じゃねぇ」
涼真はそう言いながら。
俺に封筒を渡してきた。
涼真あての封筒の中には二つ折りにされた紙が入っていた。
『…“お楽しみはこれからです”…?』
パソコンで打たれた機械的な文字が。
白い紙に気味悪く並んでいる。
『………………………』
また感じた違和感。
なんだろ。
このスッキリしない感覚…。