半熟cherryⅡ
「どこから撮ってたんだろーな、コレ」
『全然気付かなかった』
久々のサボりは屋上。
空は快晴、風も心地よい。
涼真は写真を見ながら寝転んで。
俺は下に座ってフェンスに寄りかかってた。
「気付くワケねぇんじゃねぇの?
お前の頭ン中、それどころじゃなかったデショ?」
涼真が俺を見てニヤニヤする。
『…なんだよ、その顔』
「べーつにぃ〜」
…考えてたコトを見透かされてるようで。
ムカつくんデスけど。
そのニヤニヤした顔。
止めてもらえません?
「でもさ〜、なんかしっくりこねぇんだよな」
涼真が伸びをしながら言葉を発する。
『…お前もそう思った?』
「なんか今までと違うっつーか…。
うまく言えねぇケド」
涼真も感じてた“違和感”が。
なんなのかわかるまでに。
そう時間はかからなかった。