半熟cherryⅡ
他に誰かがいるかも知れなかった。
でも。
そんなのどうでもいい。
茜は絶対保健室にいる。
何の確証もなく。
ただ自分自身の“カン”を信じた俺は。
保健室のドアを勢い任せに開けた。
『…一美センセイ!!』
“ガラッ”と勢いよく開けたドアの向こうには。
「…もう少し静かに入ってこれないかなぁ?
ココ、保健室なんだから」
眉間に若干シワを寄せ。
苦笑気味の一美センセイ。
…と。
「…今、授業中でしょ?…逢沢クン」
“チラリ”とだけこっちを見て“先生”の言葉を吐き。
再びパソコンの画面に視線を戻す茜がいた。
『…一美センセイ、今他に誰かいる?』
「いないわよ」
…いないなら。
どーゆーコトだか聞かせてもらおうか。
俺はゆっくり茜に近寄った。