半熟cherryⅡ
いきなりの怒鳴り声に。
茜の肩が“ビクッ”と揺れたのがわかった。
でも。
口から出る言葉は止まらない。
『“カンケーない”だの“生徒”だの。
意味わかんねぇ!!』
“ガタン”と大きな音を立てて。
窓際の椅子に座った。
『俺が“生徒”で、お前は“先生”。
だからなんだよ!!
…んなの承知でつきあってんだろーが!!』
茜は俯きながら。
俺から出る言葉を黙って聞いてた。
否定も肯定もせず。
黙って俯いてた。
何で何も言わない?
反論も何もしない?
お前は何を抱えてんだよ。
ホントに俺には“カンケーない”のかよ。
でも。
一美センセーは“ちゃんと話しなよ”って言ってた。
…何を言えずにいるんだよ…。