半熟cherryⅡ
…そのトキ。
俺の脳裏に過った“仮説”。
記憶なくすほど飲まなきゃやってられなかった“元彼”との別れ。
そして再会。
その“元彼”に連れていかれた。
“もうやめたい”のメール。
繋がりそうで繋げたくない欠片。
…もしかして…。
『…“元彼”とヨリ戻した?』
嘲るように言った俺の言葉。
茜は俯いたまま“ピクリ”と動いた。
その動きにあわせて。
下ろしてある髪の隙間から。
うなじに見えた“赤いアト”。
『…そーゆーコトか…』
目立たない場所に。
威力抜群の赤い色。
白い茜のうなじには存在感たっぷりで。
…もう。
目の前に“答え”が出ていたらしい。