半熟cherryⅡ

俺は。

そのまま言葉を続けた。





『だいたいさ…』

「お前が茜の家にいたことを学校に報告すればどうなる?」





俺の言葉を遮って。



“ニヤリ”



杉原の顔にまた笑みが浮かんだ。




『したきゃ勝手にすれば?
その代わりアンタもどうなるか知らねぇよ?』

「…どういう意味だ?
“間違ったこと”をしてるのはお前だろ?」





…“どういう意味”だって?



自分でやったコトくらい覚えとけっつーの。





『…勝手に合鍵作って。
“帰れ”っつってんのに上がり込んで。
しまいにゃ仕事中に空き教室連れ込んで。
それを茜が警察なり学校なりに報告したらどうなる?』





杉原の顔が一瞬歪んだ。





『…被害者は“茜”なんだよ。
全ては茜次第だ』



 

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