半熟cherryⅡ
…たしかに。
“ココ”から出て話をしようと思ってたよ。
でも。
茜の部屋はマズくない?
茜がどんなつもりでこの言葉を口にしたのかわからないケド。
この言葉に乗っかったら。
いろんな意味で止まりそうにない。
『…俺“生徒”だよ?
“先生”の部屋に行ってヘーキなの?』
ここでまだ。
茜が躊躇してくれてるうちは大丈夫。
とりあえず“ココ”から出て話せる場所考えなきゃな…。
でも。
茜の口から出た言葉は。
俺の考えを一蹴した。
「学校じゃなくて、落ち着いて話したいの。
だって…さっきの話の返事…。
聞いてないんだもん…」
俯いた茜は。
そのまま俺のワイシャツの裾辺りを掴むと。
「だから…ウチで話そ…?」
そう呟いた。