半熟cherryⅡ
置いてあるモノ。
それは来るであろう予想通りのモノ。
…舞浜からの白い封筒だった。
「…こんだけウワサになってれば。
こんなの必要ナイと思うんだけどねぇ」
ケンチャンは封筒を指さしながら。
呆れたようにため息混じりに言った。
「でも、コレがココにあるってコトは…ウワサは事実なワケ?」
『カンベンしてよ』
「だよね〜。
郁には彼女いるし、涼真だって…」
“ハッ”とした顔をして。
ケンチャンが自分の両手で口をふさいだ。
『涼真がなに?』
「いや、なんでも?」
『…あそ。
俺、保健室行って来るわ』
「はいよん」
ケンチャンの言いかけた俺は気になったケド。
今はそれより!!
封筒を掴むと。
今度は保健室に向かって駆け出した。