半熟cherryⅡ
「だいたいなぁ!!
俺はこんなウワサになるなんて聞いてねぇ!!」
俺が保健室に行くと。
背後に黒いオーラを背負った涼真が。
昨日と同じ窓際で。
…キレていた。
『うん、俺もそれは誤算だった』
「なんで俺がお前を襲わなきゃなんねんだっつーの!!」
“ウガーッ”と今にも叫びだしそうな勢いで言葉を発する涼真。
「でもそう見えたケド」
「…一美センセー?マジでカンベンしてよ」
…一美センセイ。
涼真の火に油を注ぐようなマネは止めてクダサイ…。
『まぁ“人のウワサも75日”って言うからさ…』
「お前がゆーなッ!!」
言うだけ言って多少スッキリしたのか。
涼真がポケットから何かを取り出した。
パサッ。
机に放り投げられたのは白い封筒だった。
『…舞浜?』
「中身は怖くてまだ見てナイ」
俺は涼真が投げた封筒を手にすると。
ゆっくりと封を切った。