半熟cherryⅡ

涼真の封筒には。

メモ書きが入っているだけだった。



「…なんて書いてあんの?」

『…“There should be "truth" elsewhere”』





毎回毎回。

メモ書きには英文が書かれてる。





…訳すのがめんどくさいっつーの。





でも。

コレのおかげで杉原が置いた封筒に違和感を感じれたんだケド。





『“ホント”は他にあるはず…』

「…お前のは?」





涼真に言われて。

ポケットに突っ込んだ封筒の封を切った。





そこにはやっぱりメモ書きしか入ってなくて。





『“I catch "truth" by all means”…』





“真実は必ず掴む”





その英文の下に。

付け足しのように書かれた日本語に。

笑いがこみあげてきた。





…まいったな。





“下手な演技につきあうほど俺、ヒマじゃないんで”





しっかり見てた、ってワケね…。



 

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