半熟cherryⅡ
[郁が涼真に襲われたって女の子たちがキャアキャア言ってるよ〜]
…なんて。
茜からゆるいメールがきたのは放課後のコト。
俺と涼真は。
冗談だとわかってるアツシ、ケンチャンからの冷やかしに始まり。
クラスメイト、他クラス。
しまいにゃ他学年のヤツまで見に来られるという。
そんなめんどくさい事態から逃れるため。
早々に帰宅し。
涼真の部屋にいた。
「…ったく何のためにあんなコトしたんだ?俺」
『涼真の演技がヘタだったんだろ?』
「俺かよ?!」
怒りを通り越して呆れはじめた涼真は。
テーブルに置いてあった麦茶に手を伸ばした。
…でも。
あのメモの感じからいくと。
まだまだ狙われてるってコトだよなぁ…。
いいかげん諦めてクダサイ…。
そのトキ。
ポケットの中に入ってたケータイから。
軽快な歌が流れてきた。