半熟cherryⅡ
chapter:03
朝イチの空は。
気分上々、真っ青な空が広がっていた。
……が。
俺の気分は“上々”どころか“下々”だ。
その理由は。
“コレ”だ。
「…いきなりゴメンナサイッ」
人通りの少ない路地に連れてこられた俺と涼真。
目の前には近くの女子校のヤツ2人。
ホントだよ、なんて。
言えるはずもなく。
ただため息を吐いた。
「これ、読んで下さいッ」
俺の前にいたヤツが淡いピンク色の封筒を差し出してきた。
と、ほとんど同時に。
「よかったら連絡下さいッ」
…涼真の前にいたヤツも、涼真に封筒を差し出した。
『「……どうも」』
とりあえず封筒を受け取る俺たち。
「「…じゃあ、失礼しますッ」」
彼女らは“任務完了”したようで。
清々しい笑顔を残して走り去った。