半熟cherryⅡ
「お前らはそれ、誰から聞いたの?」
涼真がため息混じりに言葉を吐く。
「女バレの後輩。有名人だな、郁チャン」
『…うるせぇし』
…まぁ、神社の夏祭りだ。
誰がいたっておかしくない。
とにかく相手が“茜”だってわからなきゃいいんだ。
「なぁんか楽しそうな話してるねぇ〜♪」
後ろから“ガシッ”と肩を掴まれた。
『「…ッ?!」』
一瞬、体が“ビクッ”と震えて背筋が伸びる。
………この声は………。
「…一美センセー」
先に振り向いた涼真が言葉に出した。
……やっぱり……。
「おもしろそうな話だし、私も聞きたいな〜。
よし!!保健室行こう♪」
そう言って俺と涼真の背中を押すのは保健室の一美センセイ。
…おもしろそうな話って…。
アナタ、知ってますよね?
俺と茜が“そーゆーカンケイ”なコト。