半熟cherryⅡ
『なんかあった?』
「コレ、見てみろよ」
涼真が持っていた写真の裏を見せた。
『…は?』
写真の裏には。
文字が並んでいた。
“逢沢 郁の本命?!”
“桜井涼真 許されない想い”
舞浜が書いた覚え書きのような感じ。
誰かに見せるんじゃなくて。
自分がわかればいい、みたいな。
『…どういう意味だ?』
「もう調べはついた、とか」
『まさか』
おい、涼真。
サラッと怖いコト言うなよな。
「お?よく撮れてるね〜」
手の中にあった写真が消えた。
「2人ともなかなかイイオトコに見えるね」
そこには。
写真を見ながらウンウン、とうなずく一美センセイがいた。
「被写体がイイから」
「あ〜はいはい」
涼真は全然相手にされてない。
それどころか。
「備品庫行くから桜井クン荷物持ちして」
いいように使われていた。