半熟cherryⅡ

「いつもスカした顔してるケド。
そんなカワイイコト言うトキもあるんだね〜」



クスクスと笑いながら俺の目の前に現れたのは。





『………は?』





あんまり会いたくておかしくなっちゃったんかな、俺。

目の前に。

茜が見える。



「そこで一美と涼真に会ってさ。
郁が保健室にいるって聞いたから来ちゃった」





目の前に現れたのは。

柔らかく微笑んだ茜だった。





『…お前、今の…』

「聞こえちゃった♪
“茜不足”とかカワイイね〜」



…“誤魔化そう”としてたコトを。

よりによって本人に聞かれてたなんて。



…マジ、ありえないし…。



穴があったら入りたいッス…。



 

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