半熟cherryⅡ
茜には。
“充電してやるよ”
なんて言ったケド。
“茜不足”の俺が。
茜に触れたかっただけなのかも。
このまま。
俺の腕の中に閉じ込めておきたい。
そしたら。
“茜不足”になんかならないのに。
“郁不足”なんて言わせないくらい満たしてやれるのに。
腕の力を緩めて。
胸に頭を寄せている茜との間に距離を作った。
「……郁…?」
茜は不安そうに俺を見上げた。
『…俺にも、充電させて?』
そう言って。
茜の頬に手を添えた。
「ココ、学校…ッ…」
そんなのどうでもいい。
茜の言葉は聞こえないフリ。
俺はそのまま。
茜の唇に自身の唇を寄せた。