半熟cherryⅡ
「手伝うって何を?」
ケンチャンは首を傾げる。
「会議の資料まとめるの。
加藤先生に頼まれたんだケド1人じゃ終わりそうになくて」
苦笑いする茜。
……また加藤か……。
前にもあったよな、確か。
元教え子だからってパシんなっつーの。
「1人でやるよりみんなでやれば早く終わるよね」
「茜チャンの手伝いなら喜んでやるよ」
ケンチャンとアツシは手伝う気マンマン。
「…郁、どーすんの?」
隣にいた涼真が小声で問う。
『どーすんの?っつってもさ…』
チラリ。
横目で茜を見ると。
チラチラこっちを見てる。
……手伝わざるを得ない、デショ……。
しかもアツシとケンチャンがいるなら尚更。
俺は大きなため息を吐いた。
「仕方ねぇ、俺もつきあうか」
涼真も隣でため息を吐いた。