半熟cherryⅡ
「…これ、いつまでに終わらせんの…?」
「…今日中?…アハハ」
アハハ。
…じゃねぇよ、おいッ!!
茜に連れて来られたのは。
いつかと同じ。
職員室隣の小会議室だった。
会議室の机には。
30センチぐらい積まれた紙の束が30コぐらいあった。
「…コレをまとめろと…」
ため息混じりの涼真の声。
「これじゃ茜チャン1人じゃ無理だよな〜」
アツシが呟く。
おい!!加藤!!
茜にばっかやらせねぇでテメーでやれッ!!
…そう言いたくなるような紙の山。
……あの日は茜に近づくためだったケド。
今日は“The 雑用”。
……ったく、めんどくせぇモンばっかやらされるんだからな〜。
『……とっととやって終わらせんぞ』
俺は紙の山の端から1枚づつとって束ね始めた。