半熟cherryⅡ
「…終わったぁ」
「すげぇ量だな、コレ」
外も暗くなってきた頃。
山のようにあったプリントは。
全て無事まとめ終わった。
……まとめ終わったプリントもまた山のようだけど。
「加藤に言っとけよな。
俺らが手伝ったってコト」
涼真が首をコキコキ鳴らしながら言った。
「そうそう。
こんなにたくさん茜チャン1人にやらせるなんてどうかしてるよ」
ケンチャンも賛同する。
「…しっかり伝えときます〜」
…茜は苦笑いをした。
「…すっかり暗くなっちまった」
「…ね〜」
職員室に寄るから、と。
そう言った茜と別れた俺たちは。
外に出て暗くなった空を見上げた。
「…これから、行く?」
涼真がマイクを持つジェスチャーをした。
「…ん〜、行きたいケド明日は朝から部活なんだよね」
「つーコトで、俺らは帰るわ」
ケンチャンとアツシは“じゃあな”と片手を挙げると。
駐輪場へ歩いて行った。