アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】
なんでこんなに悲しいの?
「そっか、あたしがトイレに行ってる隙に、そんなことがあったんだ」
泣きながら帰った教室で、藍ちゃんがポンポン優しく頭を撫でてくれた。
ラッキーなことにというか、なんというか。
5時限目の授業は、自習。
だから、騒がしい教室で、あたしがびーびー泣いていたところで、目立たない。
うん、悲しいかな。
あたしは、クラスのアイドル的存在でも、マドンナ的存在でもないんだな。
女子数名が「どうしたの~? 美桜~?」と、声をかけてくれたくらい。