アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】
「大丈夫?」


柊真のカバンを手に持ったお兄ちゃんは、隣の席のあたしに気付き、声をかけた。


その行為に、教室の中がざわついた。


お兄ちゃんとしては、もちろん優しさからの行為なんだろうけど、このタイミングではダメだよ、お兄ちゃん。


今のあたしは、気力ゼロ。


このあと続くだろうクラスメイトの“なに? なに?”攻撃に耐えられそうにない。


泉侑斗は、あたしのお兄ちゃんだとか。


そんなことすら説明するのが面倒くさい。

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