アイドル様と☆甘きゅんラブ【完】
瑞貴サマの心の中
「知らなかったな。
美桜ちゃんが、雪奈と知り合いだったとは」
リビングに入った瞬間。
ソファに腰をおろした瑞貴サマが、ティーカップを下ろしながらそう言った。
「それ以上に驚きだったのは。
キミたちが、家を訪ねるほどの友達だったということだ」
話している間中。
瑞貴サマは、なんの感情も浮かんでいないような静かな瞳を、ずっとあたしに向けていた。
「楽しかったかい?」
急に聞かれて戸惑った。