♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
「次は…あれかな?」

萌は大きな観覧車を指差す。

今、そんな気分じゃない…

とりあえず、落ち着けあたし。



「どうしよ、四人で乗る?」

無邪気な萌に、彩木は優等生ヅラで答える。

「二人ずつのほうがいいかな?せっかくだし、萌ちゃん瀬戸内と乗りなよ」

やっぱり、デートだとそうなるのか…

まだ動揺がおさまらないあたしに、彩木はサクッと言った。



「それか…牧村さん、瀬戸内と乗りたい?」

こいつ、萌の前でなんてこと言うの…?

「あたしは、あんたと乗るよ」

あたしは彩木の腕をつかんで、観覧車へ直行した。
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