♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
「牧村さん、どうか…
どうかお許しを…」

涙声でヘコヘコしてるもやし男。

こいつ、本当にヒョロヒョロしてる。

ひょっとして、あたしより細いんじゃないか…?



「あんたのせいで、あたしがどれだけ迷惑したと思ってんの…?」

小声で話しながら、男子寮の廊下を歩いていく。

「絶対に許さないから!」

下着泥棒をにらみつけて、無理矢理階段を上らせる。

やっと部屋の前まで来た。



「牧村さん…無理です!」

この期に及んで逃げ出そとする男の首根っこをつかむ。

「あんた、覚えときなさいよ…」

そう言って、あたしは勢いよく扉を開けた。
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