♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
「あたしはフラれちゃった」

萌の言葉が、重くのしかかる。

「そっか…」

あたしには萌を励ましたり、なぐさめたりする権利なんてない。

これ以上、なんて言ったらいいかわからなかった。



「だから、美月オッケーだったのかなぁって」

ちょっと困った顔で首を横に振るあたし。

「美月なら大丈夫だよ。

あたし、瀬戸内くんには美月と付き合ってほしいって思ってるんだ」

あたしには、何も言えない。

萌の言葉に耳を傾けて、黙ってうなずく。



「美月なら、応援できるから」

隣でのぞきこむ萌に、視線を向けるあたし。

明るく言った萌の瞳には、涙がたまっていた。
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